ドローンの種類や用途は?
ドローンと一口に言ってもたくさんの種類や用途があります。資格をとっていざドローンを用意しようと思ったときに自分に合った要素の機器が購入できるように基礎知識を持っているとスムーズです。今日は種類や用途について説明しようと思います。
ドローンの種類
ドローンの種類は大きく分けて3種類あります。
・トイドローン
・空撮用ドローン
・産業用ドローン
それぞれのドローンについて詳しく説明します。
トイドローン
200g以下のドローンを「トイドローン」といいます。これまではトイドローンは許可申請なく飛行が可能でした。しかし、2022年6月20日から100g以上200g未満のドローンも許可申請が必要と改正されました。トイドローンは「模型航空機」なので、登録申請やリモートID機器の搭載は不要です。ただ、上空を飛行する際は無人航空機と同様で飛行禁止区域がありますので、許可申請を出さなければなりません。飛行の際にはご注意ください。
トイドローンはホビードローンと呼ばれるように趣味で飛ばす方が多く、子供も一緒に簡単に飛行することができます。その分機能が少なかったり、バッテリーの容量が小さかったり、風に流されやすかったりするので、用途に応じて選択する必要があります。
トイドローンにはカメラがついている機体もあり上空からの撮影も可能です。トイザらスでも販売しており、容易に手に入ります。では実際にどんな機体があるのか見てみましょう。
Tello
こちらは重量が約80gと軽量にもかかわらず
自動離陸/自動着陸の機能を搭載・・・空中の一点に静止した飛行状態
ビジョンポジショニング・システム・・・ホバリング(空中の一点に静止した飛行状態)をアシストする機能
ローバッテリー保護機能・・・バッテリーがなくなったらアラームでお知らせ
8D Flips・・・宙返り
Bounce・・・0.5~1.2mの間を上下方向に自動で飛行を繰り返して自動飛行
フェールセーフ保護機能・・・接続が切れても安全に着陸
などさまざまな機能が搭載されています。「本当におもちゃ?」と思ってしまうような充実した機能ですね。
Holy Stone
こちらはなんと重量31gと超コンパクト。手のひらサイズなのに、720P HDカメラが搭載されて、アプリでFPV(一人称視点)操縦、空撮練習ができる優れもの。1つのバッテリーで6分間飛行可能で3つのバッテリーが付属しているので、計18分間の飛行が可能です。
手投げテイクオフモード・・・その名の通り手で投げてドローンを飛ばす
ヘッドレスモード・・・操縦者からみて前後左右にドローンを動かせる
高速旋回モード・・・10秒ほど高速旋回すると自動的にオフ
ホバリングモード・・・空中の一点に静止した飛行状態を維持する
3Dフリップ・・・360度回転
2段階スピード切替
モード1/2自由転換・・・自分の慣れたモードを選択できる
操作が簡単、なのに多機能という使いやすさとコスパの良さが特徴のドローンです。
トイドローンには、上記の2種類以外にもまだまだたくさんの機種がありますよ。
空撮用ドローン
空撮のドローンを選ぶなら、画質の良さと風で煽られない安定した飛行が可能な機種がベストです。ただし値段は張ります。その分ダイナミックで圧巻の画像が撮影できるはずです。
PHANTOM 4Pro V2.0
4K動画が撮影可能なこの機種は、最大時速72 kmまで加速可能で、アクティブトラック機能により、動物や車など被写体を認識して、自動的に追跡します。撮影が安定するジンバルカメラ搭載。f/2.8広角レンズを使用しています。
その他にもこんな機能が!
FlightAutonomy・・・3Dマップや現在の空間をリアルタイムに認識して、5方向に対して障害物を認識
OcuSync 2.0 ・・・最大10kmの距離で1080pのライブ配信が可能
超高輝度5.5インチディスプレイ・・・専用のアプリがインストールされた送信機があり、モバイル端末が不要
インテリジェントフライトバッテリー・・・ドローンが帰ってくるまでに安全に飛行するための距離に達すると画面に警告が表示
最大飛行時間は30分。有名なドローンメーカーのDJIが手がけるプロのクリエイターに向けたハイクオリティーなドローンです。
DJI MAVIC3
重量は895gで、折り畳みできます。Hasselblad(ハッセルブラッド)のカメラを搭載。Hasselbladはスウェーデンのカメラメーカーで150年以上の歴史を持つ老舗です。
・全方向障害物検知
・最大飛行時間46分
・日本国内だと最大8km先の映像を伝送
・大きいセンサーサイズ・・・暗所でも綺麗に撮影可能
・Apple ProRes対応・・・リアルタイムでマルチストリーム編集(解像度やフレームレートが異なる映像を同時編集)が可能
・望遠モード・・・遠い被写体にもズームで撮影可能
・広いダイナミックレンジ・・・ダイナミックレンジとは一度の撮影でカメラが識別できる明るさの範囲のこと。明るいところや暗いところをナチュラルに表現できる。
・望遠カメラ Proモード・・・望遠での撮影でもRAW写真撮影が可能
・アドバンストRTH・・・ホームポイントまでの最適な飛行ルートを自動的に決定し、素早く帰還
こちらのMAVIC3はフラッグシックモデルで、力を入れているドローンです。まだまだたくさんの機能がありますので、興味を持たれた方はぜひ公式ホームページをご覧ください。
産業用ドローン
産業用ドローンには以下のようにインフラ維持管理、測量業務、農業、捜索・警備、物流などがあります。
・インフラ維持、管理・・・鉄塔など高所の点検など
・測量・・・上空から測定し、すぐにデータで出力できる
・農業・・・農薬や肥料、種子の散布
・警備・・・ドローンによる広域巡回
・物流・・・遠隔地への配送
農業用ドローンは農薬散布に使用されます。そのため、農薬の入るタンクやノズルが収納されているため、どのドローンよりもサイズやプロペラが大きく、重量が大きいのが特徴です。選ぶポイントはご自身が管理されている農園の広さです。広ければ広いほど農薬の散布量も多くなるので大きなタンクが必要となります。
DJI Agras T30
農薬の浸透性と耐風性に優れたモデルです。バッテリーなしで26.4 kg。
・16個の噴霧ノズル・・・広範囲に均一性のある噴霧が可能
・30ℓの大型液剤タンク・・・散布幅9メートル、フィールド散布効率を16ha/時に拡大
・360度検知球形レーダーシステム・・・環境、気象条件、視野角で障害物や周囲を認識
・デュアルFPVカメラ・・・正面と背面にカメラがあるため、方向転換せずに飛行状況が確認できる
・3層保護・・・完全な密閉構造を有し、液漏れを予防
・折り畳み機能・・・80%まで折り畳みが可能
・インテリジェントルートモード・・・最適なルートを個別で認識。自動飛行中は残りの薬剤量をリアルタイムで表示し、適切な補充ポイントと作業時間を示す
・肥料、種子、飼料の散布に十分に適応
農薬散布だけでなく肥料や種の散布も可能であり、人手不足を補い、今現在もたくさんのドローンが活躍しています。やはりDJI製品は強い!
XAG JAPAN P40
こちらはスマートフォンで操作可能なドローンで、農薬散布・粒剤散布・測量を一体化しています。完全自動作業で、AIにより簡単な操作で操縦できます。Revo Sprayは農薬散布の液剤タンクで20L、Revo Castは肥料や種まき用の粒剤タンクで25Lです。
・Revo Sprayの噴霧量は10L/分、有効散布幅は6m
・Revo Castは1時間当たり散布量は 2.4tの肥料や1.6tの水稲種子を散布すること可能
・多方向レーダーにより周いの障害物を回避
・噴霧/播種/マッピングと多目的で使用可能
・IP67レベル・・・防塵性能と防水性能、耐久性あり、水洗いも可能
・自動飛行ルート計画作成・・・田圃、バッテリー、液体残量に基づいて最適なルートを計画
・前方用レーダー・・・前方40m程度までの障害物を検出
・地形モジュール・・・地形レーダー+カメラセンサにより,下方向からの障害物を検出
・データをクラウド上に保存し共有
こちらも農薬だけでなく肥料や種子の散布が可能です。
やはり他のドローンより群を抜いて大きくて重いことが特徴です。25kg以上のドローンにおいては、限定項目の資格取得が必要になってきます。
まとめ
目的によってこんなにもドローンの機能が異なってくることがお分かりいただけたでしょうか?上記に載せた機種以外にもたくさんのドローンが販売されているので、よく調べて購入することをおすすめします。
また、記事でも少し触れましたが、機種や使用目的によっては通常の資格以外に限定項目という項目の資格を取る必要があります。具体的には25kg以上の機体、夜間飛行、目視外飛行においてです。またこの詳細についても記事にできたらと思います。
コメント